設立趣旨

 
現在、高知県産の生物標本の行先を模索する事態が起こっている。
 こうちミュージアムネットワークが令和3年度高知県豊かな環境づくり総合支援事業費補助金を受けて実施した「高知県の自然史標本の情報を県民と共有するための事業」により行った高知県内に現存する生物標本の状況把握調査によれば、現在本県には多種多様な生物標本があることが分かった。しかしながら、その保管状況は芳しくなく、必ずしも永続的に本県に存在し続けられる状況ではないことも判明した。これらの生物標本の中には、高知県レッドデータブック2018動物編で絶滅や絶滅危惧に指定されている種が含まれ、改訂したレッドリストランクを判断した証拠となる資料が含まれていたり、学術的に貴重な資料も含まれたりしていたが、今後どの程度の期間現状のまま維持できるかわからないものが多く見受けられた。これらの貴重な生物標本の散逸や県外流失を防ぐための活動が急務となっている。本来であれば、これらの生物標本は県有財産として高知県が適切な管理施設と体制を構築して永続的に管理すべき資料である。しかしながら、現状はそのような状況は高知県にはない。
 上述した生物標本は高知県の自然を理解するために重要な資料であり、採集当時の自然環境の証拠である。これらが今後県外に流出したり、消失したりした場合には、再び入手することは不可能である。
 以上のことから、高知県に現存する生物標本を受け入れ、永続的に保管管理して、後世に伝えるとともに、その時々の高知県の自然環境に興味を持つ研究者を含む多くの人に利用できる体制を備えた県立自然史博物館の設置を高知県へ働きかけることを目的に、「高知に自然史博物館をつくる会」を設立する。
令和6(2024)年5月1日
高知に自然史博物館をつくる会
代表 谷地森秀二

会則

  1. 会名:この会を「高知に自然史博物館をつくる会」という.
  2. 目的:この会は高知県の自然史科学情報の記録を標本とともに保存し,未来へ継承するための施設である自然史博物館を設立することを目的とする.
  3. 事業:この会は目的を達成するために次のことを行なう.
    1. 高知県に必要な自然史博物館の検討
    2. 高知県に自然史博物館が必要であることの普及啓発
    3. そのほか,必要と認めたこと
  4. 会員:この会は会の目的に賛成するもの(会員)をもって構成する.
    1. 会員は総会ならびに催しに出席する.
    2. この会に入会するには住所・氏名・メールアドレスなど明記し,事務局へ申し込むものとする.
    3. 退会するにはその旨を事務局へ通知するものとする.
    4. 会員でこの会の事業を妨げ,またはこの会の名誉を損傷する行いがあったものは総会の承認を得て除名することがある.
  5. 事務
    1. 総会は1年1回以上開くものとし.会の運営に関する重要事項を決する.
    2. この会には次の役員を置く.代表1名,副代表1名、理事若干名,会計1名,監査2名,任期は2年とする.ただし,再選を妨げない.代表は会を代表する.
    3. 退会するにはその旨を事務局へ通知するものとする。
    4. 理事,会計,監査は総会において選出する.代表は総会で互選により選出する.副代表は代表が指名する.
  6. 会則の改正:会則の改正は,総会における承認を要するものとする.
  7. 所在地:本会は,次の場所に所在地を置く.
    〒785-0037 高知県須崎市赤崎町2番31号
  8. 設立年月日:本会の設立年月日は,令和6年5月1日とする.

役員名簿